好条件の土地を探すには?
注文住宅のメリットのひとつは、自分で自由に建設用地を選べることです。土地付きの建売住宅は場所が決まっていますが、注文住宅は土地を購入してから家を建てることになるからです。土地を購入する場合は、事前に周辺環境を調査する必要があります。家を建てた後は場所を変えることなどできないので、土地選びはとても大切です。住宅を建てる土地の選び方ですが、利便性・安全性(治安)・日当たりなどの環境・将来の住環境の4つのポイントに分けて検討することができます。
利便性についてですが、駅や学校にアクセスしやすい場所が良いでしょう。これに加えて医療機関・市役所などの公共施設・ショッピングセンターなどの場所も確認しておく必要があります。駅や買い物施設などに近い場所は土地の値段が高くなってしまいますが、引っ越しをした後の交通費が節約できます。駅やバス停の近くで土地の値段が高い場所でも、マイカーやタクシーなどを使用しないことによって交通費を抑えることができるかもしれません。
利便性に加えて、安全性(治安)についてもきちんと確認をする必要があります。静かな住宅街でも、テレビや新聞などでは報道されないような街頭犯罪(ひったくりや空き巣など)が多発している地域があるからです。昼間は人や車の往来が多くてにぎやかな道でも、夜間に人通りが減って危険な場合があります。街頭犯罪や夜間の安全性について調べたい方は、現地を管轄する警察署で問い合わせてみることができるでしょう。ちなみに条例によって学校や福祉施設の近くはパチンコ店やゲームセンターなどの遊戯店の営業許可が下りないケースが多く、子供がいない家庭でも学校の周辺を選ぶことには大きなメリットがあります。
住宅を購入する場合は、自然環境もチェックするようにしましょう。特に日当たりの良さは重要で、方角や周囲の建物の有無を確認することが大切です。南向きで日当たりが良い場所であれば、日中は太陽光を取り入れることで照明のための電気代が節約できます。住宅地であれば隣や裏の民家との距離が近い場合があり、プライバシーを守るために窓やガラス戸を設ける場所に制約を受けることがあります。
新たに注文住宅を購入したら、20年とか30年といった長期間にわたり家に住み続けることになります。長い期間にわたり快適に過ごせるようにするためには、将来の住環境も考慮することが大切です。現在は駅から離れているような場所でも、将来新たに駅が設置されるかもしれません。逆に同じ世代の世帯が多く住むニュータウン内の住宅地であれば、30~40年後に地域住民が高齢化して“限界ニュータウン”になってしまう恐れがあります。現在の様子だけでなく、将来にどうなるかを考えることも大切です。